このページでは、SEM の一環として、SEO (検索エンジン最適化)について解説しています。ネットショップ運用を考えている方を対象とした集客、アクセス数確保のための情報は、以下を参照して下さい。
参照 => 集客のために出来る事とは ~ ネットショップ構築
SEO は Search Engine Optimization の略で、Google に代表されるロボット型検索エンジンの検索結果に対し、適切なキーワードで上位表示を目的に HTML ソースコードの最適化を行う事をいいます。
SEO に関する情報を公開しているサイトは多くありますので調べて見てください。ただし、多くのサイトは HTML や CSS について認識が浅いのではないかと思しきサイトも多く、W3C に関する知識は必要です。このような知識があれば、CSS とスパム行為は意識する必要はない事は容易に理解できます。
検索エンジンは万能ではありません。故意に検索順位に影響を与える行為は、スパム行為と判断され、人の手で検索エンジンからの登録を抹消される事になります。
"文章構造(HTML)" と "レイアウト・デザイン要素(CSS)" は分離し、W3C に準拠したクリーンなHTML (ソースコード)を意識してページを作成します。このHTMLをベースに、以下に示すチューニングを行う事っていく事になります。
SEO 対策 には、上記ソースコードのチューニングを行う 【内部要因 SEO対策】 と、外部からのリンクを増やす 【外部要因 SEO対策】 による二つのアプローチに分けて考える事が出来ます。
初心者の方にとってリスクが高いのは 【外部要因 SEO対策】 になります。ここでは、二つの側面からアドバイスします。
内部的に行える対策、つまりソースコードのチューニングによる SEO対策です。
HTML と CSS (スタイルシート)の関係は、以前このサイトでも紹介しましたのでそちらを参照して下さい。
ホームページ制作ソフトウェアで作成するページは、テーブルタグ <table> を利用することでページレイアウトを行う事が一般的です。しかし、元来 table タグは作表に用いるタグであり、レイアウトに用いるのは本来の姿ではありません。
<table> タグでレイアウトされたページは、目の不自由な方が利用する "読み上げブラウザ" や "テキストブラウザ" には適さない。(配慮することは可能) つまり、アクセシビリティ が悪い
HTML という言語は、そもそも文書構造を表すための言語であり、見出しや段落、箇条書き、引用 といったタグが用意されています。それらのタグをどのように使うかは、実際に作成する側にゆだねられており、最低限、意味は理解している必要があります。
とほほさんの HTML 入門が初心者にも分かり易くお勧めです。専門書よりも分かり易いです。 参照 => とほほのWWW入門
ホームページ作成ソフトを利用する事で、HTML に関する知識がなくても、グラフィックソフト感覚で WEBページを作成する事は可能ですが、html が本来持つ論理構造を無視しがちなページになるため、html に対する一定の理解は必要です。
文章構造がはっきりしているソースは、"音声ブラウザ" や "テキストブラウザ" だけでなく、検索エンジンが検索順位の重み付けを行う際にも有利になります。
つまり、適切な html の記述を心掛ければ、検索エンジンに正しく評価され易くなり、その結果、検索順位にも良い影響を及ぼすという事です。
CSS とは、カスケーディング スタイル シート のことで、文章構造を表現する html に対し、見栄え(デザイン) に関する要素を受け持つ仕様です。以前は、ブラウザのCSSに対する認識の違いから、環境によっては異なって見えることが多かったため、敬遠されていましたが、現在は、殆ど差異はなくなっています。
CSS を利用する事で、html は文章のみに専念できるため、より意味のある文章表現が可能になります。(最新の技術というより、むしろ原点に立ち返った形)
参照 => CSS を利用した WEB サイトのメリットについて
WEBデザイナーという肩書きを持つ方の多くは、私が知る限り、html に関する知識を持ち合わせている方の方が稀であり、殆どは単に ホームページ制作ソフトの使い方を覚えた程度の知識しか持ち合わせていない方の方が多いように思います。
WEB 制作会社といっても様々であり、正しい html の記述を心掛けているかは事業者選びの重要なポイントになります。
Movable Type などのブログ管理システムや CMS を利用した WEB サイトの場合、html (ソースコード) はシステムが出力します。殆どの CMS は、XML / HTML4.0.1 に準拠し、CSS で出力します。
そのため、上記、文章構造はあまり意識する必要はありません。CMS の出来如何という事になります。特に、Movable Type は静的な html を出力する機能を備えており、XML を利用する事で従来の WEB サイトにはない SEO に有利な機能を備えています。
このような流れは、WEB 2.0 に代表される XML-RPC、Ajax(エイジャックス) などの技術を背景に急速に広まりつつあります。
もっとも基本的で正攻法なSEO対策です。ページ内に表示されるキーワードの出現頻度が高いと、そのキーワードとの関連が強いページと判断されます。多くても 5% の出現頻度が目安とされています。余りに多いとスパム行為と認識される恐れがあります。
文字数には関係しないようで、例えば、日記形式のブログのように文章が少ないページの方が出現率のコントロールが容易になります。あくまで率です。
上記は SEO に関する情報を古くから提供されている 住 太陽 さんが提供する "キーワード出現頻度解析ツール" です。SEO 関連サイトでは最もお勧めのサイトです。 カテゴリも分かりやすく初心者の方にもお勧めです。
ページを制作する段階で、どのようなキーワードを使用すれば良いか考える必要があります。例えば、ビッダーズ を ビッターズ 、アイポッド を アイポット と勘違いしている人も多く、文章中のキーワードの扱い一つで、サイトへのアクセス数が大きく変化する事を知っておく必要があります。
上記例では、異なる検索結果を返していますが、本家サイトは利便上、どちらも同じキーワードでトップに来るように配慮されているのが分かります。
必ずページタイトルは記述するようにします。HTMLタグの中でも最も高い重要度を持っています。もちろん、キーワード出現頻度が高いキーワードがタイトルに含まれている必要があります。
<title> ~ </title> と <h1> ~ </h1> のキーワードが一致するようにします。このような効果が確認されたと言う訳ではありませんが、文書構造上、自然な行為であり意味があります。
Meta タグ は、ページの要約を記述するタグであり、幾つかのオプションがあります。ここでは述べません。調べてください。もっともベーシックな対策ですが、多くの検索エンジンは無視する傾向にあります。
Google においては検索順位に影響を与えているとは思えませんが、 最近 metaタグの内容を検索結果に表示するようになっています。
当然ですが、ページタイトルや本文にないキーワードを記述するのではなく、出現頻度の高いキーワードを記述する方が自然であり、意味があります。
新しく追加したページへ誘導するリンクをトップページに記載します。トップページというのは、最上位階層の事でアドレスで言えば http://mydomain.com/ です。サイトのトップページは頻繁にCrawler が訪れるため、短期間で検索エンジンにインデックスされる可能性が高くなります。(ブログをはじめとするCMSはこのようになっている)
よくトップに扉を設けるケースがありますが望ましくありません。特に Flash を設置する場合、crawler は巡回出来ないケースが殆どなので テキストリンク(アンカータグ)などの 代替手段は設置します。
<head> ~ </head> 内に、直接 java スクリプトや スタイルシートの記述はせず、可能であれば外部ファイルを参照するようにします。また、<body>タグの開始位置になるべく近い位置に、<h1> (見出し要素) が来る方が望ましいです。ちょうど Movable Type のデフォルト(そっけない)のような感じです。
これはソースコードをシンプルに整理する方が、機械が認識しやすいという配慮から来る対策です。
レイアウト上の問題は、CSS (DIV position: absolute や float)で解決する事が出来ますが、ブラウザによる解釈が大きい部分であり、リスクが大きいためWEB制作の現場では敬遠されています。
最近、Google の検索結果は、URL に含まれる ディレクトリ名やファイル名に重点を置いているようです。(英語)ブログなどのCMS が自動で出力するURLを判別する意図があるのではないかと推測しています。
英単語になりますが、ディレクトリやファイル名を付ける上でキーワードが英語の場合、意味を成しそうです。普通はこのように名前を付けている方が多いと思いますが。
ここで紹介した方法は、ほんの一部です。特にチューニングに関しては HTML に対する認識は必要で闇雲に行うのは危険です。実際に SEO に関して述べているサイトでもHTMLに対する認識が乏しきと思われるサイトが多いように思います。
私が考えている究極の SEO 対策は、検索エンジンに対して何も行わないという事です。特に、検索エンジンは意図的な検索順位の操作を嫌います。間違いない SEO 対策は HTML が本来持つ文章構造を意識した正しい HTML の記述を心掛けるという事です。
最近の例では、Google は、ファイル名やディレクトリ名にも重点を置いているように見えます。普通に制作していれば特に気になる問題ではありません。しかし、CMS が出力する連番ページの場合はどうだろうか、という疑問も湧いてきます。
このような検索エンジンの動向を追いかけるのは得策ではなく、正しい HTML の記述を心掛けていれば、検索エンジンは正しく判断してくれるようになる筈です。
検索エンジンは常に変化しており、また、対策を施しても、その手間と検索エンジンに登録されるまでにかかる時間、結果が反映されるまでの時間は、現状では半年、またはそれ以上先の話です。
キーワード出現頻度を気にするあまり読みにくい文章になってしまったり、Crawler (ロボット)を優先したリンク構造を意識するあまり、難解なインターフェイスになっては意味がありません。
特に初めての方は、落入り易い落とし穴ではないかと思います。煮詰まったら足を止め、誰のためのWEBサイトか考え直してみるのも大切な事だと思います。
ネット上で公開されている下手な SEO 対策は、同時にリスクを背負うことになります。ペナルティーによりインターネットの世界から締め出しを食らう事になりかねないため、SEO 対策を行う場合は、それらの意味を理解しておく必要があります。
ネット上で公開されている SEO 対策の殆どは HTML の基本に立ち返った対策であり、人に言われるがままに SEO 対策を行うよりも HTML に対する理解を深める事が肝要だと思います。
ペナルティーを与えるのは、検索エンジンのアルゴリズムではなく、ポリシーに基づいた "人的作業によるもの" である事に留意する必要があります。