はじめに ~ ネットショップ運営を軌道に乗せるために
ネットショップもリアル店舗と同様に、訪問者が少なければ売上は伸びず運営を軌道に乗せる事は出来ません。ここでは、ネットショップ運営において欠かせないプロモーション活動の種類と特徴、注意したい点について実体験を踏まえたアドバイスを紹介します。
WEB制作会社に制作を依頼し、優れたデザイン、インターフェイスを持つネットショップを構築し、優れた商材を扱っていたとしても訪問者がいなれば経営を軌道に乗せることは出来ません。
重要となるのがショップ立上げ時に行うプロモーション(宣伝)活動、イベントなどのタイミングに合わせて定期的に行うプロモーション活動を効果的に実施する必要があります。
これらのプロモーション活動を行わず軌道に乗せられないまま消えて行くショップが多いのも実情です。マーケティングに関する知識はWEB制作会社が持ち合わせている事は少なく、ただの自己満足に終わらないように注意する必要があります。
ネット広告配信のタイミング
例えば、テレビ番組でとある健康食品が紹介され一時的に特定の検索ワードに集中、たまたま検索エンジンに登録されたてで上位表示されており多くの人の目に触れる機会に恵まれたといったケースがあります。
このような現象はネットショップに限った話ではなく一般サイトでも稀に起こります。突然アクセス数が上昇するケースは、それが持続する事はありませんが多くの人の目に触れる機会に変わりはありません。内容さえ伴えば、後のリピーターや口コミ効果を期待する事が出来ます。
つまり、運が良かったという事例ですが、インターネットの世界では一般メディアよりも『低コストにこのような状況をネット広告配信により意図的に作り出せる』 と考えれば分かり易いかも知れません。
ショッピングモールへの出店について
ここでは、独自に運用するネットショップで行う広告配信サービスについて説明していますが、大手ショッピングモールではこれらのマーケティングに関する機能は、標準、又はオプションで提供されています。
複数の契約をまたぐ必要がないため、ショップ経営に専念する事も可能です。特に、初めてネットショップ運用を考えている方は、重要な選択肢になります。
参照 => ショッピングモールの特徴 ~ ネットショップ構築ガイド
このようなネットマーケティングのプロ(ショップアドバイザー)が専属スタッフとしてサポートするコンサルティングをセットにしたサービスを提供する事業者も存在します。
アクセス向上のためにできる事とは
集客のために行える取り組みには、大きく分けて "広告配信サービス活用" と "当事者で行う対策" の2側面の考え方があり、ネット広告配信の手法には、"SEM(検索エンジンマーケティング)" と "アフィリエイト広告" の二通りのアプローチがあります。
SEM (Search Engine Marketing) とは、検索エンジンを利用して自社サイトへのアクセス数を増やす手法の事をいいます。このような検索エンジンを利用するマーケティングは、目的のキーワードで来訪するため高い見込み客となります。
実際に行われている SEM には以下の手法があります。特徴やサービスの申込方法など詳細はリンク先を参照して下さい。
- 検索エンジン連動型広告 (リスティングサービス) >> 詳細
- Google や Yahoo! JAPAN など大手検索エンジンの検索結果に関連するキーワードの広告をスポンサーサイトとして表示する有料広告配信サービスです。リスティングサービスの多くは、クリックの度に広告料が発生する従量制(クリック課金型)となっています。
- また、Google Adsense のように、一般の Web サイトに関連する広告を同時に配信する仕組みを提供しているサービスもあります。
- 表示される順位に関しては入札制となっており、高い単価でキーワードを落札した広告ほど上位に表示される仕組みになっています。
- SEO (検索エンジン最適化)
>> 詳細
- SEO (Search Engine Optimization) とは、検索エンジンの検索結果に適切なキーワードで上位表示を狙う対策の事をいいます。検索エンジンは一定のアルゴリズムに基づいてページ内容とキーワードの関連性を重視しています。これにより、検索エンジンを利用するユーザーに質の高い検索サービスを提供しています。
- 具体的な作業は、HTML (ソースコード)レベルで対応、検索エンジン動向観察が必要であり、一般の方には難しい面もあります。また、ショップサイトを構築する段階で配慮しておく必要もあります。
ネットショップを公開した段階で最初に行う SEM 活動の一つに、主要検索エンジンへの登録作業が挙げられます。検索エンジンには、大きく二つのタイプがあります。
- ロボット型検索エンジン >> 詳細
- ロボット型検索エンジンとは、crawler (クローラー 英語で蜘蛛の意)と呼ばれるロボットが収集した WEB サイトをインデックスした検索サービスで、代表は Google です。
- ロボット型検索の特徴は、情報量が多く目的に情報を絞り込んで探し出す事が出来る点にあります。上級者が好んで利用した時代がありましたが、現在は広く認知されています。
- ディレクトリ型検索エンジン >> 詳細
- Yahoo! JAPAN※ や DMOZ などに代表されるディレクトリ型検索エンジンでは、人の手により審査されたWEBサイトが、人の手によりカテゴリ別に分けられたディレクトリ内を検索するタイプの検索サイトです。
- 言わば巨大なリンク集と言えます。インターネットを初めて間のない方が利用するには最適な検索エンジンと言えます。
※ Yahoo! JAPAN は、現在、ロボット型検索エンジンに移行していますが、従来の質の高いディレクトリエンジンも平行して提供しています。
アフィリエイト サービス プロバイダ(以降ASP) とは、一般のホームページやメールマガジンに掲載する広告配信サービスを提供する事業者の事を言います。"広告を配信したい事業主" と "広告収入を得たいサイト運営者" の仲介を取り持つのが ASP です。
広告料形態には、クリック保証型・成果報酬型・露出保証型 があり、ASP により提供されるサービスや料金は異なります。
- クリック保証型 広告配信 >> 詳細
- 広告のクリックに応じて、広告掲載主に支払うシステムです。クリック単価は低めに設定されており、広告掲載者はアクセス数がなければ広告収入は見込めません。
- また、広告の掲載は、広告掲載者側の判断で行われるため、サイトとの関連性の淡いサイトに掲載されても広告効果は殆どありません。検索エンジンと連動した広告配信の方が費用対効果は高くなるため、魅力はありません。
- 成果報酬型 広告配信 >> 詳細
- 広告経由で売上が発生した場合に、広告掲載者へ報酬を支払うシステムです。広告主は余計な広告費用を排除できるメリットがあります。
- 逆に広告掲載者は、クリック保証型に比べ1売上に対し高い報酬を得られますが、広告経由での売上回数は少ないため報酬を得るには、かなりの創意工夫が必要となります。
- この広告モデルで成功を収めたのがアマゾンになります。成果報酬型(アマゾン アソシエイト)を自社で提供し、アマゾン内の商品を一般サイト運営者に広く紹介してもらう事で売上を伸ばしています。ASPでは、このようなシステムをレンタルすると考えると分かり易いかも知れません。
- 露出保証型 広告配信 >> 詳細
- 広告がサイト上に表示された回数に応じて広告料が発生するシステムでネット広告の最初のモデルです。一ページあたりの表示料金は0.01円程度と低く、一般の広告掲載者は相当数のアクセス数がなければ報酬は見込めません。
- また、広告掲載主もどの程度の広告配信コストが発生するのが予想が難しいといった致命的なデメリットもあります。現在、この方式を提供しているASP は少ないです。