ホスティングサービスの中には、Movable Type によるブログを標準で提供するサービスがあります。ここでは、この点について注意したいポイントを説明します。
Movable Type とは、シックスアパート社が開発したブログ管理システムです。WEB 2.0 の先駆けとも言うべき機能を提供し、定番の CMS です。
ブログだけでなく、カスタマイズ性に優れ通常の WEB サイトにも利用する事が出来ます。プラグインも豊富で WEBサイトに機能を追加する事も出来ます。(詳細は後述)
Movable Type の 基本ライセンスでインストールできるのは、1つのサーバーに対してのみです。基本ライセンスを購入した場合、行える事は以下の通りです。
Movable Type を利用できるユーザーは 5人までです。つまり、ブログを更新できるユーザー数です。これを超える場合は、追加ライセンスを購入する必要があります。また、一つのユーザーアカウントを複数で利用する事は禁止されています。
個人が運営する非商用サイトの場合、無料ですがブログ代行は行えません。また、アフィリエイトによるネット収入は商用サイトには該当しません。
同一サーバー上、つまり、同じシステムを利用して複数のブログを構築する事が出来ます。つまり、上記5ユーザーで複数のブログを運営する事が出来ます。
ホスティングサービスの中には、Movable Type の ライセンスを提供する事業者があります。
標準で提供される Movable Type の場合、セキュリティ上のメンテナンスはホスティングサービス事業者側で行われるメリットがあります。また、設置済み、またはインストーラーが付属するため、初めての方にはお勧めできます。
このサイトでお勧めとして紹介しているホスティングサービスの中で、Movable Tyep 1ライセンスを標準で提供する事業者は以下の通りです。プランによって差がありますのでご注意ください。
ホスティング | ライセンス数 | ブログ数 | 追加ライセンス(オプション) |
---|---|---|---|
CPI (G2プラン以上) |
1 | 無制限 | 3ユーザーから |
RapidSite | 1 | 無制限 | 3ユーザーから |
Drive Network | 無制限? | 1 マルチドメインで複数可 |
― |
ライセンス数はブログを更新できるユーザー数です。
この場合、後述するライセンスを購入する必要はなく、どちらかというとメインのホームページに対し、ブログサイトはリンクする形で併用するといったサポートブログ的な要素が強いです。例えば、会社のホームページと連動して新鮮な情報を提供するためのブログなど。社員の顔の見えるブログなど流行っています。
ブログサイトは、RSS Ping など従来の WEB サイトよりも最新情報の配信手段に優れているため、ブログからメインのWEB サイトへの呼び込みツールとしても活用できます。
基本的に、ホスティングサービスが Movable Type の動作に必要な条件を満たしていれば、インストールする事は可能です。ホスティングサービスを選ぶ上で注意したいポイントは以下の通りです。
Movable Type のインストールには、データベースが必要となります。以下の何れかのデータベースをホスティングサービスが提供している必要があります。
* MySQL * PostgreSQL * SQLite * Berkeley DB
特に注意したいのは、Berkeley DB しか利用できないホスティングサービスです。システムレスポンスが悪く、トラブルも多いので本格的な運用には適しません。
パフォーマンスでは、SQLite や MySQL がお勧めです。特に SQLite サーバ型データベースではありませんので移転やメンテナンスが楽です。大規模なサイト構築には適しませんが、初めての方には SQLite が利用できるホスティングサービスがお勧めです。
Movable Type は Perl で書かれたプログラムです。また、Movable Type を動作させるには、該当する Perl モジュールが必要です。これらは、ホスティングサービス事業者が提供する必要があり、情報が非公開であれば動作可能か判断する事が出来ません。
そのため、ホスティングサービスが Movable Type の動作保証を行っている必要があります。不明な点があれば、Movable Type の動作条件をサーバーが満たしているか問い合わせるようにしてください。
Movable Type とは、シックス アパート社が開発したカスタマイズ性の高い ブログ CMS です。トラックバック や RSS など Web2.0 の先駆けとなった機能を提供し、通常のホームページに比べて、何もしなくても検索エンジンにヒットしやすい SEO に適した特徴をもっています。
デフォルトでは、時系列を優先したデザインですが、カスタマイズのための書籍 も数多く出版されており、通常の WEB サイト運用にも利用する事が出来ます。
カスタマイズには手間が掛かりますが、サイトが完成すると html に関する知識やホームページ制作の※ソフトウェアは必要ないため、後のランニングコストに優れます。
また、検索エンジンに登録され易く、動作が軽快である静的 html による出力も可能で、通常のホームページと CMS のメリットを併せ持っています。実用的なモジュール(機能拡張)も豊富です。
※ 画像処理ソフトは必要です。テキストのみのサイトであれば必要ありませんが。
上記、Movable Type のライセンス購入はクレジットカード決済に限られますが、パッケージ版も登場しています。
■ Yahoo! Shopping の最安値 (パッケージ版)
■ Amazon 価格 (パッケージ版)
独自性を出したい場合やカスタマイズが必要な場合、CSS や XML に関する知識が必要になります。個人的にお勧めの書籍は以下の2冊です。
初めて Movable Type を使用したサイト構築を考えている方にお勧めの書籍です。Movable Type でどのようなサイトが構築できるのか導入前に読まれる書籍として最適です。
Movable Type の機能を拡張する定番のプラグインを利用したカスタマイズなど更に踏み込んだ Movable Type のカスタマイズを目的とした解説書です。
既に Movable Type を利用してサイトを運用されている方、ステップアップされたい方に最適です。