消費者の購買意欲を高める重要な要素の一つが商品写真です。ネットショップでは、実店舗と異なり商品を手にとって確認する事が出来ません。 商品イメージを消費者に適確に伝える必要があります。
ここでは、商品撮影に必要なデジタルカメラの選び方と、より美しくプロ並みの写真を手軽に撮影するための機材について、どのような点に注意してデジタルカメラを選べば良いか、初めての方にも分かり易く紹介します。
銀塩カメラでは、レンズで集めた光をフィルムに露光することで像を記録します。これに対し、デジタルカメラではレンズで集めた光を CCD という半導体により情報を記録します。
デジタルカメラ内部で行われる処理
光 → イメージセンサ(CCD/CMOS) → 画像エンジン → メモリカード
これらデジタルカメラ内部で処理される工程は、メーカーや機種毎に性能差があり、デジタルカメラを選ぶ上で重要なポイントになります。
デジタルカメラの性能、又は写真品質を示す言葉に、 " 画素数 " という単位がよく用いられます。 特に、テレビショッピングなどを見ていると、もう、これでもかというぐらい画素数を強調しています。
しかし、画素数が高いデジタルカメラほど再現性が高く、美しい写真が撮影できると言う訳ではありません。
画素数とは、画像を構成するドットの総数の事です。画素数が多いほど、それだけ密度の高いイメージで印刷する事が可能になります。
上記例では、右の写真は コンピュータディスプレイ上では縮小表示されているため、見た目には変わりませんが、実際のサイズは異なります。つまり、画素数の高いデジタルカメラほど大きな画像を記録する事が可能であり、印刷時に荒の少ない密度の高い写真を印刷できる事になります。
白の四角で示したエリアは縦×横 10pixel×10pixel=100画素 となります。
画素数とは、写真の美しさを表す単位ではなく、単純にデジタルカメラで記録できる画像のサイズを表します。印刷時に密度の高い写真を印刷できるため、髪の毛などの細い線も滑らかに再現する事が出来ます。
しかし、画素数が高くても色彩の再現性については全く関係がなく、画素数が高いほど美しい写真が撮影できる訳ではない事が分かると思います。
特に、ホームページ上で公開する画像、ネットショップにおける商品イメージにおいては大きな画素数は必要なく、むしろ、色彩や階調の再現性が重要になります。
デジタルカメラのカタログには、有効画素数と標記されている事があります。200万画素の密度を持つCCDを搭載したカメラでは全ての画素を使い切る事はできないため、実際に記録される情報量は200万画素を1~2割程度下回ります。
この実際に画像として記録できる画素数を有効画素数といいます。カタログに明記されている画素は有効画素数を示す事が多いようです。
FUJIFILMのデジタルカメラは、独自技術の 「スーパーCCDハニカム」 を搭載しています。通常、正方形である素子を八角形にする事で1画素あたりの受光量が増えます。
そのため、スーパーCCDハニカムを搭載した200万画素クラスのデジタルカメラは、一般のCCDを搭載する300万画素デジタルカメラと同等の解像度で撮影できます。このような例外もあるので、画素数ではなく解像度を確認した方が確実かもしれません。
現在、一般家電として販売されているデジタルカメラのタイプは、3つのタイプに分類されています。
デジタルカメラを厳密に分類すれば、"コンパクトデジタルカメラ" と "デジタル一眼レフ" の2つに分類されます。ハイエンドが意味するのは、コンパクトデジタルカメラをハイアマチュア向けに発展させたカメラという事であり、デジタル一眼レフとは性質、素性、性能が全く異なります。