ここでは、ホスティングサービスで提供されるデータベース関連機能で注意したいポイントを説明します。
ホスティングサービスで提供される代表的なデータベースの種類と特徴は以下のとおりです。最初のチェックポイントは、目的にあったデータベースが提供されているかということになります。
ホスティングサービスを利用するにあたって、データベースの利用目的の多くは、CMS やグループウェアといった Web アプリケーションの利用だと思います。
CMS とは、Web サーバー上で動作する Web アプリケーションのひとつで、WEBコンテンツを作成、運営を行う事を目的としています。HTML に関する知識がなくてもサイトを運営できる ブログ システムなどが代表的な CMS です。
CMS の多くは、SQL データベースと連動して動作します。(必要としないCMSもあります)そのため、目的の CMS がある場合は、ホスティングサービス
ネット上で提供される無料のブログサービスは、サーバーだけでなく、CMS (システム)まで共用であるため、特に混雑する深夜はレスポンスが悪く、ひとつの記事を更新するのに非常に時間が掛かります。
自分でレンタルしたサーバーに CMS を設置することで、快適にブログの更新が行えるようになりますが、ホスティングサービスが利用する CMS の動作用件を満たしてる必要があるので注意が必要です。
MySQL や PostgreSQL が提供されないサービスでは、CMS が利用できない可能性があります。
ホスティングサービスでは利用可能なデータベースが予め用意されていますが、運用後に重要になるのがデータベースのメンテナンスです。MySQL や PostgreSQL のデータベースの操作は、通用、SSH を利用して SQL コマンドにより操作します。
しかし、単に CMS を利用したい初心者には敷居が高く、ホスティングサービスではセキュリティ上の理由により、SSH やリモートシェルは提供されない事が一般的です。
CMS 運用において必要となる一般的なメンテナンス作業には、データベースやレコードのバックアップなどがあり、異なるシステムへ移転する場合にもこれらの作業は必要になります。
ホスティングサービスのサービスの中に phpMyAdmin や phpPgAdmin に対応といった表記がある場合があります。
phpMyAdmin とは、MySQL をブラウザ経由でコントロールできる php で動作するツールであり、SQLコマンドを熟知していなくても GUI によりデータベースのメンテナンスを簡単に行う事が出来ます。
phpPgAdmin は PostreSQL ですが、ここではphpMyAdmin を前提にお話します。
phpMyAdmin は無料で配布されており、PHP が動作するホスティングサービスであれば基本的に自分で公開ディレクトリに設置して利用する事が可能です。
ただ、自分で設置する場合、初心者の方には敷居が高いようでホスティングサービス側でインストーラーが用意されている、または設置済みという意味で phpMyAdmin 対応と表記されています。
PHP が利用可能なホスティングサービスでは、自分で設置する事もできますが、セキュリティ面で注意すべき事があります。
例えば、サーバー管理者が利用する phpMyAdmin の設置に関してこのサイトでも説明していますが、データベースという性質上、設置に関してはセキュリティ面で十分注意して行う必要があります。
ホスティングサービスの場合、インターネットを経由して利用するため、通信経路が暗号化されていなければ、ブラウザ(phpMyAdmin)を通して行われる操作全ては盗聴が可能になります。
データベースへのアクセスコード、内容の盗聴のリスクについては説明するまでもありません。データベースで扱う内容や機密性にもよりますが、共用SSL などで通信経路を暗号化できる必要がある点に注意して下さい。
つまり、phpMyAdmin 対応とうたっている事業者に関しては、共用SSL は必須と考え、また、共用SSL を利用して phpMyAdmin を SSL暗号化保護が可能か確認して下さい。無線LAN の普及により盗聴の危険性は更に高まっているからです。
データベースを前提にホスティングサービスを選ぶ場合、データベースの容量に注意する必要があります。ホスティングサービスによって、データベースのディスク容量とホームページのディスク容量が分かれているケースや、合計の容量で計算するところもあります。
特に CMS を利用してサイトを構築するケースでは、データベース容量の方がホームページのディスク容量よりも必要とされるケースもありますので、注意して下さい。