ここでは盗難時における情報漏洩対策をテーマに DELL(デル)のノートPC を紹介しています。盗難の可能性が高いノートPC に求められるセキュリティ対策の概要は以下で説明しています。
参照 => 盗難時の情報漏洩対策に重点をおいたノートパソコンの選び方
DELL はアメリカの世界シェア トップクラスのコンピューターメーカーであり、デスクトップPC においては、自社開発は行わない BTO (受注生産販売)で実績を伸ばした企業です。
デスクトップPC においては、 PC/AT互換機パーツ メーカーから大量に部品を発注し組み立ててパソコンを販売しており、メーカーが大量にパーツを購入するため、デスクトップPC は割安感があります。 HP や NEC と同じく 官公庁や教育機関でも導入されています。
キャンペーンも頻繁に行われており、内容も通常価格より大きく値引かれることもあり、タイミングを逃すと購入後にしまったと思うこともしばしばあるようです。
企業・SOHO を対象としたモデルでは、翌営業日出張修理(オンサイト)サービス 〔3年間〕 や 保守無償パーツ 〔3年間〕 などが標準で提供される機種があります。
参照 => デル サービス & サポート (Latitude (ラティテュード) シリーズ)
これらの理由から、官公庁、教育機関、大企業で DELLを採用する所も多く、HP や NEC と常にシェア争いをしているパソコン総合販売メーカーとなっています。
今時、どうかと思うのですが、DELL のサイトは、Internet Explorer でしか利用する事が出来ませんので注意して下さい。 また、サイトが重いです。
DELL は、2005年あたりからセキュリティを重視したノートパソコンの販売に力を入れています。 現在、構成、特徴で分かり易く分類された3つのラインナップがあります。また、モバイルを前提としたA4スリムノートはなく、B5サイズのみになっています。
他の大手PC メーカーの中では、カスタマイズ性に優れており目的に応じた無駄のないノートパソコンを購入できるのも大きなポイントです。
2006年に新しく追加されたシリーズで、Windows MediaCenter (メディアサーバ)やゲーム、DVD 観賞といったパフォーマンスを要求する遊ぶことを目的としたユーザーを対象としたシリーズです。(完全な家電製品)
Xbox を思わせるアメリカらしい未来的で独得なデザインが目を引きます。このサイトのテーマには適さないノートパソコンであるため紹介していません。
Inspiron は、主に個人をターゲットにした一般モデルであり、価格を抑えたリーズナブルなノートパソコンになります。
価格優先のため、セキュリティに関する機能は削られています。盗難時における情報漏洩対策には適さないラインナップですので、このサイトでおすすめしません。
価格を優先したい個人ユーザーにおすすめです。
Latitude シリーズは、法人・SOHO 向けのラインナップとなっています。セキュリティチップ(TPM準拠)、ICカードリーダー、指紋認証センサーを搭載するセキュリティ強化機種があり、盗難時における高度な事後対策も行えるのが特徴です。
セキュリティは複合的な対策を行ってはじめて意味を成します。
他のメーカーでは、セキュリティ機能が前面にでるラインナップは見かけませんので非常に好感が持てます。また、企業 と SOHO を同列で扱う姿勢は単にビジネスモデルとするよりわかり易く好感が持てます。
価格も他社の同等製品と比較しても割安感があり、DELL のノートパソコンでお勧めするのはこのシリーズになります。
2007年 1月現在、発売されている A4 サイズモデルは、Latitude D520 のみとなっています。以前は、セキュリティ強化型は提供されて今しがた、Latitude D520 では省略されています。このサイトではおすすめしません。
このサイズは、最も売れ筋ラインナップですが、Windows VISTA に備えてパフォーマンスを強化した製品がそろそろ登場すると思われます。
2007年 1月現在、コストとパフォーマンスを両立したモデルと、パフォーマンス重視の2ラインナップが提供されています。
Latitude D620 は14型ワイド液晶に セキュリティチップ(TPM1.2準拠)、スマートカード(ICカード)リーダー、指紋認証、HD パスワードを搭載したA4ワイドモデルです。
Core2 Duo 及び Core Duo のデュアルコア CPU を選択が可能でコストパフォーマンスも高いです。Windows VISTA を想定した場合は、最低でも1Gメモリは搭載するようにして下さい。
基本仕様 | |||
---|---|---|---|
CPU | Core2 Duo | メモリ | カスタマイズ可 |
Core Duo | |||
ディスプレイ | 14.1インチ WXGA | ハードディスク | カスタマイズ可 |
14.1インチ WXGA+ | |||
無線LAN | カスタマイズ可 | 光学ドライブ | カスタマイズ可 |
セキュリティ関連 | |||
インストール済みOS | カスタマイズ可能 Windows XP Professional 推奨 | ||
HDパスワード | ○ | ||
セキュリティチップ | TPM(TCG Ver1.2準拠) | ||
スマートカード リーダ | ○ | ||
指紋認証 | カスタマイズ可能 | ||
セキュリティスロット | ○ |
Latitude D820 は、15型ワイド液晶に NVIDIA Quadro NVS という高性能な 3D アクセラレーターを搭載可能な 3D描画性能に優れたノートパソコンです。
マザーボードに nVIDIA 社製のビデオカード拡張可能なノートPC用の規格を採用しており、拡張スロットに専用ビデオボードを搭載する形で提供されます。(搭載・非搭載のカスタマイズが可能です)
セキュリティチップ(TPM1.2準拠)、スマートカード(ICカード)リーダー、指紋認証、HD パスワードを搭載し、セキュリティ強化型ノートパソコンでもあります。
グラフィックチップに Quadro チップや FireGL チップが搭載されるノートPC は、主に 3Dグラフィックソフトや CAD ソフトの利用を前提としたチップです。 一般のビジネス用途ではオーバースペックになります。(Windows VISTA は快適に動くと思います)
特に3Dグラフィックスソフトを前提とした場合、作業エリアが広いため適しているように勘違いされる方が多いのですが、表示サイズが必要以上に小さくなるため、レンダリング時間を無駄に使ってしまうという致命的な欠点があります。(WUXGA は特にお勧め出来ない)
このような3Dグラフィックソフトを使用する場合は、デスクトップPC に Quadro や FireGL のビデオカードを組み合わせた方が遥かに経済的で価格も安くなります。 同様のノートパソコンは他メーカーからも発売されていますが、コストパフォーマンスは高いほうです。
基本仕様 | |||
---|---|---|---|
CPU | Core2 Duo | メモリ | カスタマイズ可 |
Core Duo | |||
ディスプレイ | 15.4 インチ
WXGA 1,280 x 800 (最大1,677万色) |
ハードディスク | カスタマイズ可 |
15.4 インチ
WSXGA+ 1,680 x 1,050 (最大1,677万色) |
|||
15.4 インチ
WUXGA 1,920 x 1,200 (最大1,677万色) |
|||
無線LAN | カスタマイズ可 | 光学ドライブ | カスタマイズ可 |
セキュリティ関連 | |||
インストール済みOS | カスタマイズ可能 Windows XP Professional 推奨 | ||
HDパスワード | ○ | ||
セキュリティチップ | TPM(TCG Ver1.2準拠) | ||
スマートカード リーダ | ○ | ||
指紋認証 | カスタマイズ可能 | ||
セキュリティスロット | ○ |
2007年 1 月現在、DELL は A4スリムノートを販売していませんので、モバイル用途では B5 サイズしか選択肢はありません。
また、モバイルを前提としたノートパソコンでは、盗難時における情報漏洩対策が重要になりますが、セキュリティチップを搭載したおすすめ出来る機種はありませんので、ここでは紹介していません。