データベース型 ネットショップの仕組み ~ タイプ別ネットショップ
大手企業の多くは、このタイプのネットショップを運用しています。データベースとは、任意の定型フォーマットで記述された情報の集合体、共用データの事をいいます。
データベースを管理するアプリケーションを使用し、データベースに修正が入るとデータベースを参照している Web サイトも連動して更新されます。つまり、一元管理が可能になります。
データベース型ネットショップ イメージ.
データベースで情報を一元管理することで、様々なアプリケーションを活用してサイトを運用する事が可能になります。設計によっては実際の店舗と在庫情報を共有する事も可能です。

このタイプのネットショップの特徴をまとめると以下のようになります。
メリット
- 消費者に高度なサービスを提供できる
- Web サイトは、商品の在庫状況をデータ-ベースから抽出し、自動的にホームページ上に反映させたり、データベースの中から条件にあった商品検索システムなどをユーザー(消費者)に提供できるメリットがあります。
- 運用業務を定型化できる
- データベースを複数のアプリケーションで共有することが可能なため、業務を定型化することが出来ます。在庫管理や商品発送など適切な人員配置も可能になるため、規模の大きなショッピングサイトでも効率的な運用が可能になります。
- ブラウザ経由で更新が可能
- ブラウザも一つのアプリケーションです。システムによってはブラウザからサイトの更新が可能であり、ホームページ制作ソフトなどの習得に掛かる人件費を削減する事が可能です。
デメリット
- 初期開発コストが発生する
- それぞれに合わせたWEBシステム開発が必要になります。個人や小規模のネットショップ運用においては、現実的な方法ではありません。
- 運用後のシステム変更が容易ではない
- 開発するシステムにもよりますが、サイト全体のデザイン変更やカテゴリの追加、階層構造の変更など、HTMLソースコードに対する変更の自由度がありません。基本的に 動的なURL となるため、SEO (検索エンジン最適化)に関しても "従来型ネットショップ" と比較すると自由度がありません。システムの出来次第になります。
- サーバに高い負荷が掛かる
- WEBサイトが一つのシステムとして機能するため、サーバに高い負荷がかかります。動的なURLを出力するサイトは、アクセス数が多いとサーバの性能も求められます。アクセス数が増えると設備投資の必要性も出て来ます。
- セキュリティ対策
- WEBサーバーにコンテンツを設置するだけの従来型ネットショップと異なり、システムに不具合があった場合のセキュリティ対策が必要となります。このような Web アプリケーションのセキュリティホールが狙われます。
商品点数が多く商品の出入りが激しいショップや、実際の店舗との連動を考えた場合、効率的な運用が可能になります。大手企業は、このようなデータベースと連動したネットショップを運用しています。
CMS (コンテンツ・マネジメント・システム)について
このような仕組みをゼロから開発すると数百万の導入コストが発生する反面、商品点数が多いネットショップでも効率的に管理、運用が可能になります。
CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)とは、ブラウザだけで Web サイトを構築できる 出来合いの Web アプリケーション であり、多くは、データベースを利用した設計で開発されています。
このような出来合いの CMS を利用する事で、個人でも低コストに規模の大きなネットショップを運用する方法もあります。CMS の代表的な例は、ブログサイトです。ホームページを制作する知識がなくても Web サイトを運用する事が出来ます。
そのめ簡単にサイトを構築できると考えがちですが、サイトの独自性を出すためには、システムが出力するページデザインを変更する必要もあります。そのため、システムのカスタマイズに関する更に高度な知識が必要になります。
ネットショップ CMS
ネットショップ CMS では、決済や商品管理など ネットショップに特化した機能を備えています。一般のホームページがブログに置き換わったのと同様に、今後、ネットショップもこのようなシステムに移行していくものと考えられます。
次のページでは、ネットショップ CMS の特徴について具体的に説明します。