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無料のグループウェア phpGroupWare 導入 ~ CentOS-4.5

ここでは無料で利用できるグループウェア phpGroupWare の導入について紹介してます。ホスティングサービス(レンタルサーバ)ではなく、自組織内のネットワークに設置されたサーバーでのセットアップを想定しています。

尚、使用している OS は Linux、 CentOS-4.5 です。ディストリビューションによって PHP や SQLサーバのバージョン、組み込みモジュールなど違いがありますので、その他のディストリビューションの場合は、参考程度という事で。

phpGroupWare とは

phpGroupWare

phpGroupWare とはオープンソースで開発が進められているグループウェアで、Linux で無償で利用する事が出来ます。WEBサーバー、PHP、PostgreSQL 叉は PostgreSQL 環境で動作します。

また、phpGroupWare から派生した eGroupWare はマルチバイリンガルな仕様、ユーザーフレンドリーな開発を目指しており個人的にはこちらが気になるのですが、日本語に関しては殆ど和訳が進んでいません。開発陣に日本人はいないようなので今回は見送りました。

サンプルサイト

ここでは長らく活動を停止していた phpGroupWare 日本語化プロジェクト の最新バージョンである 0.9.16.012 を導入します。百聞は一見にしかず、セットアップする phpGroupWare 日本語版のデモはこちらで確認して下さい。セットアップを行う前に個人的な使用感について触れておきます。

phpGroupWare の個人的な印象

phpGroupWare 日本語化プロジェクトが提供している日本語バージョンを2週間ほど使用した個人的な感想ですが商用グループウェアには及びません。特に業務管理においては国内で開発されたグループウェアの方が扱いやすいのは確かです。

また、動作が重くサーバにも高い負荷が掛かります。様々なオープンソース・アプリケーションをモジュールとして取り込み、一つの Web アプリケーションとしてインターフェイスを提供していると印象が強く、それぞれの連携はイマイチといった印象です。

機能面に関して

ただ、WEBメールやカレンダー、TODO、プロジェクト管理 は結構使えます。パソコンが苦手な初心者でも、という優しいインターフェイスではありませんが、学内のコミュニケーションツールや課題提出(テキストやイメージ) などの利用においては十分使えるレベルだと思います。

携帯キャリアには対応していませんが、今後対応していく予定との事です。

安定性について

肝心な安定性ですが PHPの設定や環境によって上手く動作しないケースも多いようです。CentOS-4.5 のパッケージ環境の MySQL でインストールを行った場合、カレンダーが正常に動作しない等、不具合が多く発生しました。現状ではバグも多いです。本格的に利用する前に時間をかけて検証する必要があると思います。

ここで紹介する CentOS-4.5 の環境では使えるレベルまでセットアップできましたが、マニュアルどおりのセットアップでは FUDforum など一部のモジュールが正しく動作しません。時間のあるときに調べて追記します。

パフォーマンスに関して

私が試したテスト用PC(Pentium 3-600 MHz) では、僅か数人でもかなり厳しいものがありました。利用するユーザー数によりますが、数十人規模で本格的なグループウェアの利用を考えると専用のハードウェアを用意し、最低でも CPU 1.5GHz以上 、メモリは1GB 以上は必要ではないかと思います。

同一マシンで幾つかのグループウェアを試しましたが、その中でも動作は重い部類に入ると思います。セットアップ直後ではMySQLの方がやや軽く感じましたが、不具合もありました。PostgreSQL でのセットアップをお勧めします。(DBサーバのチューニングによる)

グループウェアとは ~ 初めて導入を検討されている方へ

グループウェアとは、主にスケジュールやプロジェクトの進行を管理するための WEB上(ブラウザ)で動作するアプリケーションの事を指します。何れのグループウェアも互いのスケジュールやプロジェクトに関する情報を部署ごとのグループで共有する事で業務を円滑に遂行する事を目的にしています。

ネットワークを利用して情報を共有するため、WEBアプリケーションとなっています。

他にも質問を投稿することで他の部署から回答を得る事が出来る仕組みや SNS やブログ、フォーラムといった様々な情報を共有する手段が提供されており、どのような機能が提供されているか、扱い易さ、利便性も様々です。

求められるセキュリティについて.

業務管理や組織内部の情報を扱う事が殆どであるため、特にインターネット(広域ネットワーク)を利用したグループウェアの活用には情報漏洩の観点からも細心の注意が必要になります。(住所録など個人情報を管理することもある)

ところが、サーバーとグループウェアを提供するASPタイプのグループウェアを提供する事業者の多くは安全性に配慮したサービスを提供している所は殆どありません。(ここ数年ようやく出てきたが)

基本的にグループウェアは自組織内のサーバーで運用し、広域ネットワークでの利用、例えば社員が自宅のインターネットからの接続を認めるような用途ではSSLによる通信経路の暗号化は必須と言えます。

無線LANの普及、セキュリティ上問題のある規格などから通信盗聴による情報漏洩の危険性は無線LAN 普及以前に増して高まっています。

WEBブラウザとの通信経路の暗号化は必須になると考えます。ここでは Apache 2 における通信経路の暗号化も含めたセットアップ方法を紹介しています。

保守管理について

グループウェアの活用によっては業務を円滑に遂行し、組織内の人的資産を最大限に活用する事が出来る事は前述した通りですが、グループウェアへの依存が高くなるほどサーバーの障害(ハード・ソフト) が発生した場合、業務に与える影響も大きくなります。

ここで構築する phpGroupWare に関しては、データベースサーバの定期バックアップも含めて解説しています。

保守管理に人材、コストをかけられないケース

自組織内にサーバーを立てて設置する場合は、定期的なバックアップなど保守管理も重要になってきます。

このような人材や予算を確保できない小規模事業者などでは月額利用料で利用できる ASP型のグループウェアサービスをお勧めします。セキュアなグループウェアとしては凸版印刷の提供するサービスがお勧めです。

ASP型のグループウェアサービス選びのポイントは、通信経路がSSLにより暗号化保護されているか、バックアップ等サポート面は充実しているかがポイントです。レンタルサーバ事業者が提供する グループウェア も同様です。

安価な共用サーバでは、サーバ負荷の問題から独自に設置する事はまず無理だと思います。VPS か 専用レンタルサーバになりますが、自ら設置、設定する手間を考えたら社内に専用のサーバを設置される事をお勧めします。

関連 => FTP / グループウェア ~ 機能別 レンタルサーバー選びのポイント

Aipo について

ポータル型グループウェア 『Aipo(アイポ)』 5ユーザー版

Aipo は SNS に特化したグループウェアでマニュアルを見なくても理解できる優れたインターフェイスを提供しています。Windows 、Linux に対応しセットアップが容易です。

またバックアップ機能も提供されており、他のグループウェアに比べ動作が軽快(Linux版)なのは驚かされました。初めてグループウェアの導入を検討されている方はこちらをお勧めします。

Aipo インターフェイスAipo インターフェイス

時間域をドロップするだけで自動的にウインドが開きます。非常に洗練されたインターフェイスですが色弱の方はちょっと辛い配色かもしれません。

Windows 版は 3ユーザーまでライセンスが貰えるキャンペーンをやっています。ダウンロードできますので購入前に一度試してみて下さい。私は気に入りました。
参照 => ソーシャルウェア 『アイポ3』

関連ニュース => 50人未満の企業は8割が社内ブログ開設 @IT

次のページから phpGroupWare のセットアップについて順を追って説明します。

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