メーリングリストの主体性は、あくまで参加者側にあるのが基本的なスタンスです。(逆を悪用すれば単なるスパム)しかし、これは不特定多数を対象にしたメーリングリストの運用における話しです。
Mailman は、参加者側のインターフェイスの GUI が充実しているため、特に不特定多数の大規模なメーリングリスト運用においては適しています。
反面、組織内における情報共有や連絡手段として、こじんまりとした規模のメーリングリストの積極活用を考えた場合、これまでの説明では非常にまどろっこしく、参加者が全て参加しているか、確認する余計な手間も発生します。
不特定多数を対象としたメーリングリスト運用においては、メーリングリストに参加する、しない、の主体性は、当然、参加者側にあります。参加者が参加の意思もないのに、一方的にメールが送られてくる。これはスパムそのものです。
運営者に主体性がおかれたメーリングリストの運用が間違っているという話しではありません。
例えば、社員が目を通すべき社内報としたメールマガジンの運用の場合は、会社が管理する社員のメールアドレスをメーリングリスト管理者が一方的に登録したい場合もあります。
要は、誰に対して、どのような目的でメールを活用したいのかによって、しても良いこと。悪いこと。これが全く異なってきます。これはメーリングリストに限らず、インターネットサーバーを構築、運用する上で全般的に言えることです。
このサイトで紹介しているコンテンツの多くは、限られた組織内における独自で管理するネットサーバーの積極活用を目的にしており、このメーリングリストにおいても同じです。
システム管理者の視点で見ると、せっかくMailman を導入して、システム管理者がメーリングリストを発行して部署毎に積極活用してもらおうと思っても、
一般の方に、いきなりメーリングリスト管理インターフェイスを提供したら、引いてしまうことは間違いありません。
その上、参加者を募っていては、導入しても直ぐにメーリングリストによる組織内の情報供給、議論に積極活用しようと思っても、なかなかメーリングリストの積極的な活用につなげることは出来ません。実際に FML4 から Maiman に移行した時に感じたのはその点でした。
メーリングリスト管理者の手で参加者を登録することも出来ます。以下の管理者URLから、メーリングリストにメールアドレスを一括登録することが出来ます。
既にメーリングリストを運用しており、メーリングリスト管理システムの移行の際にも同様の手順で移行する事が出来ます。その際は、招待にチェックを入れます。
ちょっとところどころ、日本語がおかしいですが、入会を申し込む(入会を案内する)を選択した場合は、登録したメールアドレスにメーリングリストに入会を求める案内メールが送られます。
この場合はメーリングリストの参加の意思を確認する事になるので、強制参加としたい場合は、招待にチェックを入れます。この場合は問答無用でメーリングリストに参加させることになります。
注意:ちょっと想像したくありませんが、これらの管理インターフェイスが第三者の手にわたると、その時点でスパムメールの温床となります。そのようなリスクを持つインターフェイスをシステム管理者の手から離れて、1講師、担当部署の責任者に運用を一任させる認識は持った方が良いと思います。その上で、ネットワーク構成や、Mailサーバ、Webサーバの設定も総合的に判断する必要があります。特にパッケージでインストールした場合はセットアップが楽ですが、この辺の設定がどうなっているかは慎重に確認した方が良いと思います。例えば、本稿の場合では Postfix 側で出来る対策、Webサーバで出来る対策があります。パッケージ導入は手軽ですが、サービスの重要性から、設定は十分確認して運用されることをお奨めします。
それぞれの立場の人が使用するインターフェイスは以下のとおり
Mailmanシステム管理者が使用する主なURL
メーリングリスト管理者がメーリングリストの動作設定を行うためのURL
司会者含む ML参加者が利用するURLは主に以下の2つです。
メーリングリストを作成すると、メーリングリストの管理、運用のための複数のメールアドレスが生成されます。Webインターフェイスで行えることですが、主なアドレスは以下の通りです。
インストールは以下を参照
http://docs.python.jp/contrib/mailman/mailmaninstall.html#id4