起動スクリプトの順番を変更する場合、シンボリック名を変更することで行いますが、FC-Xシステムに付属のサービスツールを使えば、自動的にシンボリックを作成してくれます。この際、起動の順番を変更する必要がある場合は、起動スクリプトヘッダ部の chkconfig: の個所で、RUNレベル、起動順番の指定を行うことが出来ます。
ちなみにシンボリック S80httpd のSはStart(起動)をあらわし、 K80httpd のKはkill(終了)をあらわしています。数字の80は起動する順番です。デフォルトのままでは順に起動しないため以下の様に順番を変更します。
78に変更します。
#!/bin/sh
#
# spamassassin This script starts and stops the spamd daemon
#
# chkconfig: 2345 78 30
#
# description: spamd is a daemon process which uses SpamAssassin to check \
# email messages for SPAM. It is normally called by spamc \
# from a MDA.
79に変更します。
#!/bin/sh
#
# $Id: spamass-milter-redhat.rc,v 1.4 2003/03/06 21:33:51 dnelson Exp $
#
# spamass-milter This script starts and stops the spamass-milter daemon
#
# chkconfig: 2345 79 30
#
# description: spamass-milter is a daemon which hooks into
# email messages to spamassassin
# processname: spamass-milter
80変更せず
#!/bin/bash
#
# sendmail This shell script takes care of starting and stopping
# sendmail.
#
# chkconfig: 2345 80 30
# description: Sendmail is a Mail Transport Agent, which is the program \
# that moves mail from one machine to another.
# processname: sendmail
# config: /etc/mail/sendmail.cf
# pidfile: /var/run/sendmail.pid
ここで変更された値は、自動的にそれぞれの指定したRUNレベルディレクトリに、起動順番を指定したシンボリックを自動的に生成してくれるようになります。また、パッケージが大きくバージョンアップした場合や、大きな仕様変更が伴うと起動スクリプトも置き換えられる事もあるので注意します。
rc.localで順に起動にする場合は、以下の様にします。この場合、起動スクリプトの使用はサービス起動ツールで無効にしておきます。 Sendmail SpamAssassin 及びSendmailの起動オプションは、既存の起動スクリプトに従います。 Sendmail-8.12から配送部は別プロセスである事に注意してください。
# spamassassin の起動
/usr/bin/spamd -d
# spamass-milter を起動
/usr/local/sbin/spamass-milter -f -p local:/var/run/spamass.sock
# Sendmailの起動
/usr/sbin/sendmail -bd
/usr/sbin/sendmail -L sm-msp-queue -Ac
サンプルにある以下の文字列を本文に含めメール送信すると、タイトルにSPAMがついて送られてきます。SPAMメールと認識されフィルターが正しく動作していることがわかります。
XJS*C4JDBQADN1.NSBN3*2IDNEN*GTUBE-STANDARD-ANTI-UBE-TEST-EMAIL*C.34X
ここまで出来たら、初期導入は完了です。次は 運用を行うための Spamassassin の設定、フィルタリングについての設定を行っていきます