ここでは、Dovect による IMAP Over SSL メール受信サーバー構築について説明しています。Dovecot は FedoraCore 2 以降の RHEL 系Linux で標準の MUA (メール受信サーバ)として採用されてます。
このサイトでは Qpopper による SSL(995) TLS(110) & APOP(110) 全てに対応したクライアント環境を選ばないセキュアなメールサーバー構築について紹介しています。
Qpopper 4が対応していない IMAP を Dovecot 併用で実現します。IMAP サーバのみを標準パッケージである Dovecot を利用して構築します。
Dovecot は、MTA (Sendmail 等) に届くメールを受取に行く受信サーバで比較的新しい受信サーバです。APOP 認証には対応していませんが、それ以外の POP / POP Over SSL/TLS 、IMAP / IMAP Over SSL/TLS 全てに対応しています。
受信プロトコル | port | Qpopper-4 | Dovecot |
---|---|---|---|
POP (平文) | 110 | ○ | ○ |
APOP | 110 | ○ | × |
POP Over TLS | 110 | ○ | ○ |
POP Over SSL | 995 | ○ | ○ |
IMAP (平文) | 143 | × | ○ |
IMAP Over TLS | 143 | × | ○ |
IMAP Over SSL | 993 | × | ○ |
※IMAP Over TLS が今回の目的です。
FedoraCore2 CentOS-3 では SSL に関するオプションが有効になっておらず、ソースからコンパイルする必要があったため、Sendmail と相性の良い Qpopper を紹介しましたが Over SSL/TLS にクライアントを限定出来る組織内の利用目的で受信サーバーを構築するのであれば、Dovecot だけで十分です。
設定が簡潔でセキュリティホールも少ないといわれており、CentOS-4.5 以降であればパッケージ管理も行えますし管理が楽になります。
ここでは、MTA に Sendmail 、MUA に Qpopper と Dovecot の併用してメールサーバを構築していますが、はじめてメールサーバーを構築する場合で、Dovecot で IMAP に重点をおきたい場合は、MTA に Sendmail よりも Postfix で構築した方が確実です。
このサイトでは Postfix に関しては紹介してません。